動物虐待の意味

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動物虐待の意味

最近のニュースで東京の少年サッカーのコーチを務めていた男性が譲渡団体から引き取った猫を虐待しその動画まで撮っていたというショッキングなニュース流れた。
さらにこの26歳の男性は何と女性に対する強制わいせつ罪でも逮捕されていたことが判明したのである!
しかし動物虐待と人間に対する暴力の連動性を知っている人々にとっては、これは決して驚くべき事柄ではなかったのである。
今まで日本のみならず海外においても動物虐待という行動はしばしば人間に対する同様の行動と繋がっていることが様々な事件を通して明らかにされてきた。
おそらくもっとも有名なのは米国の連続猟奇殺人犯のテッド・バンディ事件であろう。
彼に関してはいまだに何人を殺めたかすらわからないほどであると言われている。
この男性は幼少期に野良猫や野良犬を捕まえては殺し、その首を杭に刺し裏庭に隣接した林に立てていたそうである。
逮捕された際には自宅の冷蔵庫には被害者のボディパーツが入っていたという話も有名である。
少年サッカーのコーチの話はこれに比べればたいしたことではない、と思いがちであるがもしこの男性が摘発されることなくそのまま「野放し」にされていたら。。。。。
次に彼が何をやってしまったかはもちろん今となってはわからないが、彼に自分の子どもたちを託していた親であれば背筋がぞっとするような思いをしているのではなかろうか。
動物虐待と人間に対する犯罪がどの程度繋がっているのかはまだはっきりしないようであるが関連性を示す事件記録は無数にある。
そしてその認識は少しずつ社会にも広がっているようにも感じる。
数年前東京都23区のある場所で猫の死体が複数発見されるという事件が起こった。
その際に地元の警察が児童の登下校時の注意を促した。
つまり動物を殺す輩が近隣にいる、それ故に子どもたちも危険にさらされるかもしれぬという考えがあったのであろう。
やはり公衆の安全を考えた時には動物虐待を無視するべきではないという認識ができてきた証である。
しかしまだまだ漠然とした知識しか社会全体には広がっていない。
また人間の専門家たちの間でもはっきりとした情報が普及しているわけではない。
米国においてはFBIの元職員が発言したり、研究者が刑務施設などでの聞き取りを行ったり、とこの分野に関する知識や情報を精査していく動きが活発になっている。
この課題は多頭飼育崩壊と同じように特定の国や地域のみのものではない。
欧米においてはその認識が高まっているが残念なことに我が国においてはまだまだ「人間側」の認識が低いようである。
さらには多くの法の執行官、司法関係者、精神医学や心理の専門家、社会福祉にかかわる学術関係者等々がまだまだ動物虐待を「動物愛護の課題」としてしかとらえていないと感じることもしばしばある。
またそれに加えこの課題に関する情報提供ができる専門家の非常に少ないことも問題であろう。
より多くの人がこの問題に気付き社会全体の認識が大きく変わっていく事が必要であろう。
手前みそをいうようで恐縮ではあるが(一社)アニマル・リテラシー総研は、この分野の知識を広めるべく連続のオンライン講座を開催している我が国唯一の団体である。
次回はまさに犯罪と動物虐待の関連性を取り上げる予定である。
くわしくはぜひイベントのウェブページやFBのイベントページをご覧になってほしい。

オンラインセミナー「動物虐待と犯罪の関連性~動物虐待は犯罪の予兆?~」
イベントウェブページ: https://www.alri.jp/?mode=f55
FBイベントページ: https://www.facebook.com/events/784912532121925

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